今週は、4月28日に開館した西洋美術館で展示中のステンドグラスの中から《慈善》をご紹介いたします。
《慈善》 1881年 イギリス製
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聖書(マタイによる福音書25章)に書かれている「善き行い」のうち、「病気の人を見舞う」と「飢えている者は食べさせ」を描いたステンドグラス。
図像とパネル下方の文字から、生前慈善活動に励み1881年に亡くなった妻を悼んで、夫が教会に寄進したと推測できます。
木枠は教会の窓から外されたもので、当時を語る貴重な資料です。
聖書に書かれる善行は他に「のどが渇いていたときに飲ませ」、「道に迷えば招き入れてくれる」、「裸の時に着せ」などがあります。
このことから、このパネルの他にも、善行の場面を描いたステンドグラスがあったのではないかと考えられます。
ステンドグラス美術館1階にある「慈善」のパネルには、5つの善行が描かれています。ぜひ比較してごらんください。(神)