2021/01/16
【今週の1点】横山大観《晨暉》
先週に引き続き、今週も、開催中のトピック展「福よ来い!吉祥のかたち」に出品中の作品をご紹介します。
横山大観(1868-1958)
《晨暉(しんき)》1952(昭和27)年
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日の出は、繁栄や昇運の願いを託し、お正月などおめでたい席に飾ることの多い題材です。
大観晩年の本作も、日の出を描いた作品。「晨暉」とは、朝の日の光という意味です。
朝の海景は、大観が好んだ画題のひとつ。多くは岩礁や浜辺の松とともに描かれていますが、本作は、静かに波が打ち寄せる浜辺と昇りゆく太陽のみで構成されています。空には金泥が用いられており、大気中に朝の光が満ちていく様子が感じられます。(磯崎)