旧三井銀行小樽支店 重要文化財
明治末から昭和初期にかけて「北日本随一の経済都市」と呼ばれ、
最盛期は25行もの銀行が活躍していた金融の街、小樽。
その繁栄を象徴する旧三井銀行小樽支店。
重厚な石積みのルネサンス様式の外観と、吹き抜けに回廊がめぐり、
天井の石膏造りが美しい内観。
凛とした趣の中、優雅な意匠の数々をご堪能ください。
貸金庫室
貸金庫室は貸出用の金庫棚が新装されている他は、ほとんど建設当時のままです。また、天井の装飾を間近に見ることができます。
貸金庫回廊
旧三井銀行小樽支店の貸金庫室は地下にあるため、壁が冷えて夏は結露が発生します。そのため、結露を受けるための回廊が設置されました。回廊内には防犯のための合わせ鏡が設置されています。
会議室
唐革紙(からかわかみ)の壁紙やセーム革の椅子など、当時のまま良い状態で残っています。また、掛け時計はこの建物より古く、4代目もしくは5代目の明治30年台のものを今も使用しています。
日本建築界をリードした曾禰中條建築事務所設計による、当時最先端の構造建築と、細部にちりばめられた古典的な意匠。「北日本随一の経済都市」の繁栄をしのばせる建造物の美しさをお楽しみください。