小樽芸術村 OTARU ART BASE

お知らせ

2021/05/01

【今週の1点】小磯良平《『白い魔魚』(舟橋聖一・著)挿絵の下絵》

今週は、旧三井銀行小樽支店にて開催中の企画展「小磯良平のスケッチブック」の出品作をご紹介します。



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小磯良平《『白い魔魚』(舟橋聖一・著)第184回「萩の実(十五)」挿絵の下絵》
1955(昭和30)年

今回の展覧会のメインビジュアルとして、ポスターやチラシに掲載している作品です。
鉛筆や墨、インクで簡潔に描かれた小品ながら、人物描写や陰影表現からは小磯の確かな素描力が感じられます。

実はこの作品、1955(昭和30)~1956(昭和31)年にかけて朝日新聞の朝刊で連載された小説『白い魔魚』(舟橋聖一・著)の挿絵の下絵として描かれたものです。
小磯良平は主に油絵に優れた作品を多く残した洋画家ですが、新聞や雑誌などで連載された小説の挿絵も数多く手掛けていました。本展では、このような小説挿絵の下絵を約80点、一挙初公開しております。

展示室では、実際に紙面に掲載された挿絵をパネルで紹介しております。
下絵と実際の挿絵とを見比べることで、小磯が何を考え、何にこだわって制作を行っていたのか、その「思考と試行」の痕跡を辿ることができます。

この『白い魔魚』の下絵が、実際にどのような挿絵になったのかは・・・・・・ぜひ、展示室でお確かめください!(金澤)

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