小樽芸術村では、4月28日より企画展「川瀬巴水と吉田博 水辺の詩」を開催いたします。
これまで三週に渡ってご紹介してきました川瀬巴水《小樽之波止場》、吉田博《瀬戸内海集第二 鞆之港》、吉田博《櫻八題 鐘楼》はいずれも本展に出品予定です。
今週も展示予定の作品をご紹介します。
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川瀬巴水《旅みやげ第三集 別府の朝》
昭和3年(1928)
本作は、全26図のシリーズ「旅みやげ第三集」のうちの1図で、朝を迎える別府の港の情景を描いています。
空にのぼっている月の形にご注目ください。天文学の観点から見た時、この形の月がこの位置関係で見られるのは、題名《別府の朝》の通り朝の時間帯だけであるといいます。
巴水が時間の経過とともに移り変わる景色をつぶさに観察し、実景に忠実に描いていたことが分かります。
企画展「川瀬巴水と吉田博 水辺の詩」では、これまでにご紹介した作品の他にも、
巴水と博が水辺の風景に取材した木版画約100点を展示いたします。
みなさまのお越しを心よりお待ちしております!(金澤)