エミール・ガレ《獅子頭文置物》 1876年 画像が表示されない方はこちら
エミール・ガレ(1846-1904)は、フランスを代表するガラス工芸家のひとり。初期には、日本的なモチーフを取り入れた作品を多く制作しています。
《獅子頭文置物》は、備前焼の火入れを手本に作られました。透明なガラスの表面には、松の木やバッタ、菊の花など日本的な模様のほか、イニシャルのE=Gを落款風にデザインしたサインがエナメル彩や金彩で描かれています。また、大きく開いた口を囲むように、獅子のたてがみを表す渦巻模様や流れるような線が彫り込まれています。ガレは日本の陶器や漆器、文献などを収集しており、それらがアイディアの源になっていたようです。
似鳥美術館地下1階の「アールヌーヴォー・アールデコグラスギャラリー」では、ガレが所蔵していたという備前焼の壺とよく似た《備前焼獅子頭火入》を、本作と並べて展示しています(画像が表示されない方はこちら)。
東と西のハーモニーが聞こえてきそう。ワ・ワ・ワ・ワー♪ (磯崎)