似鳥美術館地下1階のアールヌーヴォー・アールデコグラスギャラリーには、
「パート・ド・ヴェール」の作品を展示している一角があります。
「パート・ド・ヴェール」とは、フランス語で「ガラスの練り粉」を意味するガラスの成形技法の名前。
その名の通り、粉末ガラスに粘着剤を加え、ペースト状にしたものを型に詰めて焼き上げる技法です。
「パート・ド・ヴェール」で制作されたアマルリック・ワルター《カメレオン文トレイ》
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古くはエジプトやメソポタミア地方で用いられていましたが、その後一度断絶。
19世紀後半にフランスの工芸家アンリ・クロによって再興されると、アールヌーヴォー・アールデコのガラス作家たちの注目を集め、多くの優品が生み出されていきました。
当館では、代表的な作家であるアマルリック・ワルターやアージー=ルソーの作品を展示しています。
アージー=ルソー《ヘスペリデスの園文花器》(部分)
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半透明の柔らかい色彩と、砂糖菓子のような質感にご注目ください。(金澤)