小樽芸術村 OTARU ART BASE

お知らせ

2022/05/26

【今週の1点】《キリストの祝福をうける兵士》

今週も、4月28日に開館した西洋美術館で展示中の作品をご紹介いたします。


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《キリストの祝福をうける兵士》
1920年 イギリス ピアス工房
マクファディン記念教会(マンチェスター、チョールトン・カム・ハーディー)

門の前に立つイエスの背後にはエルサレムの街、兵士の背後には戦火で燃え上がる現実の街並みが描かれており、門の外と内は違う世界であることがわかります。ティンパヌム(※)に記されている、ギリシャ文字の最初と最後であるA(アルファ)とΩ(オメガ)は神の全能を表し、中心の赤いバラは殉教を表します。このことから、このパネルは戦死した兵士を慎むために教会の窓に寄進されたものと考えられます。 また同館に展示されている《祝福を受ける兵士と家族》と対になる作品です。こちらの作品は次回紹介いたします。(神)


※「ティンパヌム」とは、教会建築に設けられる、梁と屋根の間のアーチ型や三角型の壁面部分のことです。ステンドグラスの場合は、その壁面を飾るための装飾窓のことをいいます。

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