今週は、開催中のトピック展「福よ来い!吉祥のかたち」に出品中の横山大観《蓬莱山》とあわせてご覧いただきたい作品をご紹介します。
小林古径(1883-1957)
《赫映姫(かぐやひめ)》制作年不詳
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小林古径は、新潟県出身の日本画家です。東洋の古典に学んだ洗練された線描による、高雅でモダンな画風を確立しました。
《赫映姫》は、『竹取物語』で、かぐや姫が月に帰っていく有名な場面を描いた作品です。
この物語のなかで、かぐや姫に求婚した5人の貴公子のひとりである車持皇子に対し持ってくるように伝えたのが、蓬莱山に生えている「玉の枝」でした。
また、この物語冒頭の、光り輝く竹の中からかぐや姫を見つけた時の翁の姿を表したのが、米原雲海の《木彫竹取翁》。こちらも、2階展示室でご覧いただけます。(金澤)