12月26日(土)より、旧三井銀行小樽支店にてミニ企画展「恵比寿さまと大黒さまの引札展」がはじまります。
今週は、このミニ企画展の開催にちなんで、似鳥美術館で展示中の作品をご紹介します。
髙村光雲
1852(嘉永5)~1934(昭和9)
《大黒天像》大正13(1924)年
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七福神の一神・大黒天は、財と福をもたらす神として信仰されています。
回想録によると光雲は、12歳での仏師への弟子入り後、まずは板に模様を、その次に大黒天の顔を彫る修業をさせられました。初めは福々しい顔が逆に貧相になったり、笑った顔のはずが泣き顔になったりと難儀したと振り返ります。
光雲が72歳の頃の本作は、目尻を下げ、ふっくらした頬に笑みをたたえています。愛嬌のある、「大黒さん」といった風貌です。(山田)