旧三井銀行小樽支店にて開催中の企画展「小磯良平のスケッチブック」の出品作をご紹介します。
先日の「今週の1点」でご紹介した《腰かける女》と同じ女性モデルを描いた素描作品。
小磯は東京芸術大学の講師を任された1950年以降、改めて基本の裸体デッサンに立ち返ったようで、作品には男女問わず裸体画が増えていきます。
小磯は自著の中で裸体画について、「裸体は着物その他いろいろな邪魔物がなく、裸の美しい丸味をもった線とか、量感とか質とかの美しさを表現するには、最もよい題材」であり、「裸体を描いて、しっかりと腕に自信をつけることが出来れば、他のものはまず表現出来る」と述べています。(金澤)