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岸田劉生《自画像》
1916年 水彩、紙
38.0×29.0cm
アネモネを一輪携えた、劉生24歳の頃の自画像。特徴的なアーチ型の枠は、当時影響を受けていた西洋の古典絵画を模したものと考えられます。画面右上に書き込まれた「1916.21.APRIL」は制作日を示しており、この日の日記では、「素描、(コンテー)で自畫像を描く。半身、左手にアネモネの花を一輪持つて居る。」と本作について記述しています。さらに、「素描をテムペラで彩色する。割によく出来た。これを十二号位に油でやりたく思つて居る。」とその出来栄えを述べました。(金澤)