小樽芸術村 OTARU ART BASE

お知らせ

2021/04/17

【今週の1点】川合玉堂《渓山春酣》

小樽も木々が芽吹きはじめました。冬枯れの山に淡く色がさしてくると、きびしい冬のおわりがしみじみと感じられて、うきうきと心がわき立ってくるようです。
今日はそんな春の情景を描いた作品をご紹介します。


川合玉堂《渓山春酣》
制作年不詳
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ごつごつした岩がそびえ松が茂る渓谷を、芽吹き始めた木々の若い緑や山桜の白い花びらが彩っています。みずみずしい春の訪れです。大きく曲がり波立つ急流を、2人の筏乗りが巧みに操る筏が下っていきます。山から切り出した長い材木を筏に組んで下流へと運搬する「筏流し」は、晩年の玉堂が暮らした奥多摩でも行われていました。川岸の山桜と筏流しを組合せ描いた作品は人気があったようで、多数描かれています。 (磯崎)

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