小樽芸術村 OTARU ART BASE

お知らせ

2021/12/25

【今週の1点】歌川広重《名所江戸百景 霞かせき》

今年も残すところあとわずかとなりました。
今週は、似鳥美術館2階で開催中のトピック展「福よ来い! おめでたいかたち」に出品中の作品から、お正月の風物を描いた作品をご紹介します。

歌川広重《名所江戸百景 霞かせき》 1857(安政4)年
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「名所江戸百景」は、19世紀半ばに江戸で活躍した浮世絵師、歌川広重晩年の名作。全120点で構成されています。

武家屋敷の立ち並ぶ霞が関を描いた本図には、正月の風物が描き込まれています。
まず、画面右端、屋敷の門の前に大きな門松が置かれています。
通りの中央、御幣をつけた長い棒を持った男を先頭にこちらへ向かって歩いてくるのは「太神楽(だいかぐら)」の一行。その左側の二人連れは、「万歳(まんざい)」。いずれも正月や祝いの日に芸事を披露する人々です。
空にはたくさんの凧があがっています。中央上の凧には、名所江戸百景の版元・魚屋栄吉の「魚」の文字がデザインされています。
来週はお正月。皆様にもどうぞよい新年をお迎えください。(磯崎)

※ 来週(1月1日)の「今週の1点」はお休みします。

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