今週も、開催中の企画展「歌川広重 名所江戸百景」の出品作の中から一点をご紹介いたします。
歌川広重《大はしあたけの夕立》
安政4(1857)年
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《亀戸梅屋舗》と同じく、オランダの画家ゴッホの模写でも知られる作品。雨は斜線で表現され角度を変えて交差し、画面全体を覆いつくしています。人々は雨から逃れようと駆け出しており、この雨が突然の豪雨であることが伝わってきます。
雨の線は、線の方を残す凸彫りで彫られており、彫師の高い技術力が光る作品です。(山田)