小樽芸術村 OTARU ART BASE

お知らせ

2021/07/24

【今週の1点】歌川広重《深川洲崎十万坪》(「名所江戸百景」より)

今週も、開催中の企画展「歌川広重 名所江戸百景」の出品作の中から迫力のある一点をご紹介いたします。



歌川広重《深川洲崎十万坪》
安政4(1857)年
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幕府による土地開発のため、享保8(1723)年から3年かけて埋め立てられた広大な湿地帯を俯瞰で描いた作品です。
「名所江戸百景」のシリーズは、構図に特徴があります。風景版画の多くは横長の画面で描かれますが、本シリーズは縦長の画面です。さらに近景を極端に拡大し遠景と同じ画面に描いたりと、モチーフのとらえ方も大胆です。
《深川洲崎十万坪》は、画面上部の近景には大鷲を拡大して描き、画面下部には俯瞰で遠景の雪景色を広がりをもって描いています。独特な構図の「名所江戸百景」ならではの、迫力のある作品といえるでしょう。(山田)

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