小樽芸術村 OTARU ART BASE

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2020/09/12

【今週の1点】米原雲海《木彫竹取翁》



米原雲海
1869(明治2)~1925(大正14)年
《木彫竹取翁》
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米原雲海は、出雲国(現在の島根県)の若い大工でしたが、京都や奈良の仏像に魅了され彫刻を志しました。3年間という約束で妻子を故郷に残して上京し、髙村光雲に弟子入りします。

本作は『竹取物語』に取材しており、雲海が繰り返し制作した代表的な主題のひとつです。翁が山での芝刈りの際中、光り輝く竹の中からかぐや姫を見つける一場面が表現されており、翁の表情からは、驚きとともに小さく愛らしいかぐや姫を見つけたときめきや喜びも見出せます。

翁の手の平には木目が重なり、乾いてしわのある老人の手の質感が感じられるようです。(山田)

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