小樽芸術村 OTARU ART BASE

お知らせ

2021/01/23

【今週の1点】高村光雲《郭子儀》

今週は、開催中のトピック展「福よ来い!吉祥のかたち」に関連して、似鳥美術館2階の金庫室内で展示中の、おめでたい題材をとりあげた作品をご紹介します。

 

高村 光雲(1852(嘉永5)~1934(昭和9))
《郭子儀》 1929(昭和4)年
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郭子儀は、中国唐代の名将です。長寿で、子どもたちも皆出世し、多くの孫に恵まれたことから、富貴功名、長寿、子孫繁栄を象徴するおめでたい題材として多くの作品に作られました。手にしているのは、孫たちの名が記された札。数十人にも及ぶ孫たちの名を覚えきれず、札を読み彼らを呼んだといいます。

下からのぞくと、笑みを浮かべた口元にきれいに並んだ歯がいかにも健康そう。
後ろから見ると、なんとも愛らしい孫の手が郭子儀の袂にそっと添えられています。
ぜひ展示室で、いろいろな角度からご覧ください。

なお、同展示室内では、平櫛田中による同題材の作品、《洽堂萬福郭汾陽(ごうどうまんぷくかくふんよう)》も展示中です。(磯崎)

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