小樽市街を散策していると、観光人力車をよく目にします。
実は人力車は、明治時代に発明されたもの。文明開化の象徴として明治の浮世絵にたくさん描かれていました。
現在当館にて開催中の企画展「広重づくし」では、三代広重が描いた人力車が走る東京の風景をご紹介しています。
三代広重《東京名所之内 銀座通煉瓦造鉄道馬車往復図》 「広重づくし」出品作
明治15年(1882)7月
大きい画像はこちら
レンガ造りの建物が立ち並ぶ銀座の街を、馬車や人力車がせわしなく行き交っています。
画面手前では、いかにも紳士といった洋装の男性が人力車に乗っています。
人力車を引く車夫は唇を強く結び、真剣な表情。もう一人の車夫も、後ろから人力車を押しているようです。
この人力車の図は本展のメインビジュアルの一部としてポスターやチラシに掲載しています。
残りの人物も、どの作品の中に描かれているのか展示室でぜひ探してみてくださいね。
企画展「広重づくし」は6月5日まで、旧三井銀行小樽支店にて開催しております。
小樽観光の際は、ぜひ当館にお立ち寄りください。(金澤)