ピエール=オーギュスト・ルノワール《二人のセイレーン》1916年
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セイレーンはギリシャ神話に登場する怪物、西洋美術では上半身が人間の女性、下半身が魚(海蛇)の姿で表現されます(頭が人間で体が鳥の場合も)。美しい歌声で船乗りを惑わして難破させ、喰い殺したりもする恐い存在です。
ルノワールが描くセイレーンも、豊満なナイス・バディ(?)で船乗りの眼を楽しませる魅惑の存在。でもよく目を凝らすと、海の水で隠された女性の足には鱗らしきものがあって、先の方はひれに変わっているようにも見えます。油断大敵 ‼ まさに「きれいなバラにはトゲがある」、ですね。(佐藤)