《奇跡の行い》ステンドグラス美術館(旧高橋倉庫) 画像が表示されない方はこちら
1874年頃にイギリスで制作された本作には、4枚ともイエスが行ったとされる奇跡の場面-死者を蘇生させたり病気を治したりしている様子-が描かれています。
各パネルの下部にはラテン語で「フレデリック・ケイ・ド・トロウス 1874年1月7日、36歳で死去」「彼を愛して結婚した妻が、悲しみの中でこのステンドグラスを寄贈した」と書かれています。
19世紀後半でも決して長生きとはいえない夫の死を悼み、最期まで奇跡を信じ続けた妻の祈りが込められています。
技法や図像に注目してみるなど、ステンドグラスには様々な楽しみ方がありますが、込められている想いを感じてみると、また感慨深いものがあります。是非いろいろな見方でステンドグラスをご堪能ください。(菅原)