「小樽芸術村浮世絵展2020」の第2期「《東海道五十三次》と《東海道五十三對》」が本日から始まりました。
歌川広重筆、保永堂版《東海道五十三次》は、東海道を結ぶ53の宿場に、始点の江戸・日本橋と終着点の京都・三条大橋の2か所を加えた、全55図のシリーズ作品です。江戸時代、旅ブームの中で各地の美しい風景や風俗を描き、大ヒットしました。
本展では全作品を展示しています。今日はその中から、画中の人物たちの視線や仕草に注目していただきたい作品をご紹介します。
《藤川 棒鼻ノ図》(画像が表示されない方はこちら)
大名行列を迎える役人たち。
ものものしい雰囲気ですが、役人の視線の先にはじゃれあう子犬が。画面の緊張感を和らげる仕掛けがなされています。
《四日市 三重川》(画像が表示されない方はこちら)
突風に傘を飛ばされる男性。転がっていく傘を、腕をのばし、つんのめりながら走って追いかけます。必死な表情がなんともおかしい作品です。
(山田)