小樽芸術村 OTARU ART BASE

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2020/06/29

おうちで楽しむ小樽芸術村 第48回 安井曾太郎《多賀風景》


安井曾太郎《多賀風景》 1930(昭和5)年 画像が表示されない方はこちら

海岸にせり出した崖に囲まれた小さな湾。幾重にもうち寄せる波が緩やかな弧を描き、リズミカルな軌跡を描いています。狭い斜面には寄り添うように民家が立ち並び、風光明媚な景観のなかにも人々の暮らしの息遣いが感じられます。

作者の安井曾太郎(1888-1955)は、20世紀前半、近代日本の洋画壇で梅原龍三郎とともに一時代を築いた巨匠。茨城県の多賀町(現在は日立市)は太平洋に面した町で、山が海岸にまで迫り、この絵のような美しい眺めが見られます。フランスで学んだ安井は、帰国後、画題として日本の風景にも取り組み、風景画の名作を数多く残しています。(佐藤)

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