2018/11/25
似鳥美術館研究会「藤田嗣治と裸婦―群像大作への夢」終了いたしました!
似鳥美術館研究会「藤田嗣治と裸婦―群像大作への夢」を去る11月17日に開催いたしました。
今年は藤田嗣治没後50年にあたる年で、
現在東京・京都では大規模な巡回展が開催されています。
そんな節目の年を迎える藤田嗣治については、さまざまな切り口がありますが、
今回の研究会では「藤田嗣治と裸婦―群像大作への夢」と題し、
北海道立近代美術館の佐藤幸宏副館長にお話いただきました。
「群像大作」とは大きな一つの画面に、何人もの人物が描かれている作品のことです。
藤田は、1923年に描いた《五人の裸婦》という作品から、
群像表現を試み始めます。
画面に描かれる人数は作品ごとに次第に増えていき、
1928年の《構図》《争闘》では、なんと100人以上の人物を一つの画面に描きました。
藤田が群像大作に取り組んだ背景には、
「ルーブル美術館に作品を飾られる、歴史に名を残す画家になりたい」という
強い思いがあったのです。
藤田の群像大作への挑戦から見えてきたのは、
特徴的な外見をして、タレント的な人気すらあった、
エコール・ド・パリの寵児「藤田嗣治」のイメージが少し変わるような、
画家としての熱い野心でした。
また、実際に藤田の妻・君代さんと親交があった佐藤副館長。
スカーフや風呂敷など、当時藤田本人や君代さんが実際に使用していた貴重な資料も持ってきてくださいました。
参加者のみなさまも、熱いまなざしで見つめていました。
似鳥美術館では現在、
藤田嗣治《自画像》《婦人と犬》を常設展示中です。
研究会では、毎回ご参加の皆様に似鳥美術館観覧券をお渡ししておりますので、
参加後はぜひ作品を間近でお楽しみください。
きっと新たな発見があるはずです。
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
◎次回予告
【日本における人体像の表現―高村光雲と光太郎】
・日 時 : 2018年12月8日(土) 10:30~12:00(受付は10:00から)
・会 場 : 旧三井銀行小樽支店(お間違いのないようお願いいたします!)
・講 師 : 岩崎 直人(札幌芸術の森美術館学芸企画担当係長)
・参加費 :各回一般1,500円、小樽市民1,000円、学生700円
※似鳥美術館観覧券1枚付き(1名様1日限り有効)
※ステンドグラス美術館にご入館の際は、別途チケット購入が必要です。
・定 員 : 各回30名(先着順)
・お申し込み: 参加をご希望の方はご予約が必要です
お電話又はe-mailにて、①氏名②住所③電話番号をお伝えの上、お申し込みください。
電話 / 0134-31-1033 e-mail / otaru-art-base-info@np-inc.jp
・協力・連携: 北海道立近代美術館、札幌小樽芸術文化・観光に関する連携協定